甘い、辛いだけじゃない?日本酒の4タイプ分類とは
日本酒に限らず、酒類全般で好みを聞くと
「甘いお酒が好き」
「とびっきり辛い酒」
など、甘い・辛いで表現される事が多いです。
ただ、日本酒の味は繊細かつ複雑なため
甘い・辛いで日本酒を分類することは困難です。
例えば、鳳凰美田 純米吟醸 五百万石
このお酒、自分がはじめて飲んだ際は「甘い」と感じました。
何故なら、メロンに近い強烈な吟醸香が口いっぱい広がるフルーティーな印象を持ったからです。
しかし、別の人が飲むと
「うーん、辛いねー」
との感想。
この人は喉を通った後にくるキレの良さが「辛い」と感じたのでしょう。
確かに、それも正しいと思います。
このように人によって感じ方はそれぞれなので
甘い・辛いで表現するのは非常に難しいのです。
そんな悩みを解決してくれるのが
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が提唱する「日本酒の4タイプ分類」なのです。
参考:
1.薫酒(くんしゅ)
いわゆる、フルーティーなお酒です。吟醸香が強く、大吟醸などの多くがこのタイプに分類されます。
例となるお酒は多いですが、あえて出すのであれば出羽桜でしょうか。写真は雪漫々です。
2.爽酒(そうしゅ)
スッキリとした、香りは控えめのお酒です。
キレがよいので、料理と合わせやすい。本醸造が当てはまる事が多い分類です。
一ノ蔵はこのタイプです。
3.醇酒(じゅんしゅ)
その名の通り、コクがあるお酒です。
山廃など生もと系に多い分類です。
有名どころだと天狗舞でしょうか。
4.熟酒(じゅくしゅ)
熟成させて複雑な香りと味を持つお酒です。
お酒を熟成する事自体、とても手間暇がかかるので市場には出回るのは極わずかです。
自分が飲んだ事がある熟酒は、峰の雪 7年貯蔵。
このタイプにきっちり分けなくても、「薫りがいい」「爽やか」「コクがある」などで表現する事で
より日本酒の特徴を伝える事が出来ると思います。